9月30日付けで、再再申入れを行いました!

再再申入書(PDF)

下記のとおり、必須要望事項と質問事項を申入れさせていただきました。(以下、本文のみ抜粋)

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再再申入書

 

平成28年7月4日付け及び同7月25日付けの申入れに対して、いずれも当方の設定した期限までにご回答くださったことに、まずは感謝を申し上げます。

さて、これまでにいただいたご回答及び原子力規制委員会への報告書(平成28年8月29日補正分を含む。)から、私たちは、下記1及び2のとおり、認識しています(表の右端の欄は根拠。同欄の数字は「再申入書に対する回答(8月3日付)」4~5頁の「個別の項目に対する回答」の項番号)。

   
1 火元となった研究室の火災発生前の状況は、正確には把握できていない。
本件火災現場に火災時に存在した放射性物質の種類及び量については、正確な記録がなされていなかったために不明であり、購入履歴や関係者の実験ノート等を 元にした推計によるしかない。 規制委への報告書
本件火災現場となった研究室では、放射性物質の使用後の使いまわし(廃棄処分を行わずに再度使用する)という規則違反の処理があった 規制委への報告書
本件火災現場となった実験室の火災前の使用状況がわかる写真はない。 3(1)
 したがって、研究室内の、火災発生前の放射性物質の量と、火災鎮火後の放射性物質の量を比較して、漏洩の有無を確認することは、できない。
2 火災時に放出された煙の含有物が把握できていない。
 貴学及び貴院では、本件火災後の火災現場周辺(火災現場につながる廊下部や実験室の廃棄フィルター、管理区域外の外壁や窓、付近の土壌など)の放射線量がすべて自然界と同じレベルだったこと、消火活動にたずさわった消防隊員の衣類なども自然界と同レベルの放射線量であったことから、実験室にあった放射性物質のほぼすべてが火災後もその場に留まっていると結論付け、その旨を火災地鎮圧直後に、広報した。 回答書2頁第1段落、規制委への報告書
A 放射性物質が火災で煙に含まれて放出された場合、火災鎮圧後に火災現場やその付近の空間線量を計測しても、実際に放出された放射性物質の種類や量は正確に把握できない。 5(3)
 今回の火災については、放射性物質が含まれていた可能性が最も高い燃焼時の煙は、貴学及び貴院も消防隊も、採取も計測もまったく行えていない。 2(3)
B HEPAフィルターの性能が不明で、同フィルターの精密分析もなされていない。
 火災現場となった実験室の空調設備にあるHEPAフィルター(火災後も火災前と同じ場所にあった)が、トリチウム及びインジウム-111を、どのくらいの割合で捕捉できる性能のものなのか、火災時においてもトリチウム及びインジウム-111を100%捕捉できるものなのかについては、貴学及び貴院は回答していない(4(2))。また、線量計測のみでフィルターの精密分析は行っていない(3(2)) 4(2)、3(2)
C インジウムを含む灰の燃焼過程が不明である。
 火災現場から検出されたインジウムが含まれていた灰が、何が燃焼してできた灰かは不明である(4(3))。また、その灰の状況を火災直後に撮影した写真はない(2(2))。(なお、インジウムが含まれていた「灰」については規制委への報告書の8月29日付補正で「堆積物」と表現が変更されている。) 4(3)、2(2)
 貴学及び貴院は、本件火災現場付近に放射線管理区域があることを事前に認識しており、鎮圧・鎮火に関与した消防隊員に汚染がないことを、装備品等の表面をGMサーベイメータで確認したが、現場付近にいた消防隊以外の人たちについては、確認していない。
 したがって、火災発生後の計測結果から、漏洩がなかったと結論づけることは、できない。

 

以上の結果、私たちは、本件火災による放射性物質の漏洩可能性は否定できないと認識しています。

この認識は、貴学及び貴院が原子力規制委員会に報告した結論とは、正反対です。

 

もちろん、貴学及び貴院の原子力規制委員会への報告及びその補正は、専門家による事後的検証を経て行われたものですから、私たちの現在の認識に誤りがあるのかも知れません。私たちが誤解しているのであれば、今回の火災で放射性物質による被害が外界に生じなかったことになるのですから、私たちとしても安心ですし、喜ばしい限りです。

 

しかし、仮に放射性物質の漏洩可能性に関する私たちの認識に誤りがあるのだとしても、危惧をぬぐえないのが、貴学及び貴院による危険性判断と情報発信のあり方です。

 

本件火災が発生した日、貴学及び貴院は、放射性物質が含まれていた可能性が最も高い燃焼時の煙について採取も計測もできていないにもかかわらず、また、火災時が発生した実験室にどのような放射性物質がどれくらい置かれていたのかを確認、推計できるより前に、周辺への放射性物質漏洩の健康への影響はないレベルと結論付け、その旨を広報してしまいました(同日午後8時45分のNHK京都ニュース等)。

このように、放射性物質漏洩がなかったことを前提にすべてを進めようとするかのごとき貴学及び貴院の姿勢こそが、周辺住民に不安を生み、貴学及び貴院に対する不信を拡大する最大の原因となったことを、強く、深くご認識ください。

 

そして、放射性物質の漏洩防止に万全を期すことはもちろんですが、万一、漏洩の可能性が生じた場合や漏洩の結果が生じた場合に(その量がたとえ微量であったとしても)、周辺住民が受ける被害を最小限に抑えることを目的として、情報発信等の方法(漏洩可能性のある放射性物質の名称等の公開を含む)をご検討ください。

 

折しも、前回の回答書をいただいたまさに平成28年8月3日に、貴学薬学部で実験中に爆発事故が発生した旨、報道されています。平成28年8月3日付けでいただいたご回答に記載されている再発防止策では、不安がぬぐえません。

そこで、下記の点についてご対応いただきたく、改めて求めるとともに、質問します。

(要望事項)

1 効果的な再発防止策を策定するために、今回の火災前後の対応(下記の点)について、第三者機関による検証を実施してください。

  • 火災発生前には何をなすべきだったのか。近隣住民に何を伝えておくべきだったか。
  • 火災発生時に、何をなすべきだったのか。近隣住民に何を、いつ、どう伝えるべきだったか。
  • 火災鎮圧、鎮火後には、どの段階で、何をなすべきだったのか。近隣住民に何を、いつ、どう伝えるべきだったか。

2 貴学のウェブサイトを通じての情報発信の内容もまた、上記1の観点から、ご再考ください。

3 ウェブサイトの閲覧ができない周辺住民もいることから、また、ウェブサイトの更新を周辺住民が逐一確認することも難しいことから、本件火災の内容と今後の対策についての住民説明会の開催を、あらためて強く求めます。

(質問事項)

1 原子力規制員会への報告書の8ページに、貴学及び貴院の貯蔵室に貯蔵されている核種一覧があります。これら各物質の貯蔵量をお教えください。また、これら物質が、貴学または貴院内の施設で焼却処分されることはあるのか、あるとすればどのような頻度で、どの核種を、どの程度の量、焼却するのか、お教えください。

2 原子力規制委員会への報告書で、当初はインジウムが灰に含まれていたと書かれていましたが、補正により、インジウムは堆積物に含まれていたことと記載が改められています。このインジウムが含まれていた堆積物中に「灰」は含まれていたのか、また、堆積物中のいかなる物質中にインジウムは含まれていたのか、お教えください。

以上

質問に対する回答は、10月 14日(金)までに書面にてお願いいたします。

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